スミレの仲間
上から
・プリケアナ
北米産でパピリオナケアの仲間。白花の基部は紅紫色で紫条が入り、二色咲きとなる。繫殖力が旺盛で、庭先から逸出したものが野生化して各所で群生を見る。
・パピリオナケア
北アメリカ原産で、スミレマニアなどの手によって、各地に広まっている。濃い紫色だが、側弁に毛が多く、花弁の基部は白く見える。
・アカネスミレ
丘陵地~山地の路傍や林緑など向陽地から半陰地に自生する。花は中形の濃紫~紅紫色~紫青~薄色・白色と変異がある。全体的に多毛で、側弁、距、子房にまで毛がある。距は細長く花色にほぼ等しい。
・タチツボスミレ
全土の海岸線から標高2000m前後までの草地~落葉樹林の向陽地~陰地・乾燥地~半湿地など生息範囲が広い。個体数も多いために花の色・葉の形態などに変異が多い。
・ヒナスミレ
落葉樹林の緑など半陰地~陰地の腐食地に生育する。花は中形で淡紅色~紅紫色まで変異がある。
・ニオイタチツボスミレ
丘陵地や草原など日向の乾燥地を好む。花期には地上茎がまだ短く、花柄葉柄とも地下茎から上がるものが多く、無茎に見えるが、花柄は茎上にも付く。花は芳香が強く丸弁の濃紫紅~紫色、芯部は白く紫条が多い。
・フイリシハイスミレ
葉の表面脈に沿って顕著な白斑が入るもので、白斑には濃淡や広狭の変異がある。
・マルバスミレ
人家の垣根下から低山帯の路傍など向陽地に生育する。花は中形の白色丸弁で、重なり気味のふっくらとした感じである。
・アオイスミレ
人家周辺や山裾~丘陵地の向陽地から半陰地に生息する。地表を這う匍匐茎を伸ばし、その節から根を出し発芽する。花は中形で淡紫色~濃紫紅色、白色と変異がある。雌しべの先端が曲がるのがこの仲間の特徴。側弁は有毛。距の先端も曲がるものが多い。
・ヒナスミレ
・ゲンジスミレ
丘陵地や低山帯、住宅地の石垣などに生息する。名称は葉の裏の濃い紫色から“紫式部→源氏物語”を連想したもの。花は中形の白色だが極淡い紅紫色を帯び、裏面の方が濃い。側弁の基部は有毛。子房にも細かい毛がある。
・ニョイスミレ
平地から丘陵地~亜高山の川沿いなど湿地を好む。無毛の花柄は根生および腋生で、多くの花を付ける。花は小型の白色。
・エイザンスミレ
林の中や緑の半陰地~湿地などに生育する。花は大形で丸弁の淡紅紫色だが、紅色~白色まで変異がある。側弁には毛があり、側弁と唇弁に紫条が入る。芳香を持つものが多い。
・アケボノスミレ
太平洋側内陸部の向陽地から半陰地に生育する。花色から夜明けの曙の空を連想して名付けられた。花は大形の丸弁。淡紅紫色~紫紅色と濃淡には変異がある。側弁基部は有毛から無毛もある。距は太くて短い袋状。
・スミレ
低地から丘陵地・高原の向陽地に生息する。スミレの仲間では本種だけが単に“スミレ”という和名で呼ばれている。広く分布しているので品種も多い。花は中形~大形の濃い紫色。側弁は有毛。唇弁の芯部は白く色が抜け紫条が入る。
・ヒゴスミレ
低山帯の乾燥気味向陽地を好む。花は中形、白色だが淡紅紫色を帯びるものもあり、芳香を放つものが多い。距もほぼ同色で細長い円筒形。ほとんど無毛か葉脈に沿ってわずかに毛がある。
・サクラスミレ
丘陵地や山地の路傍・落葉樹林~草原などに多く見られる。花は大形の丸弁で、淡紅紫色~青紫色、白色と変異が多い。側弁は有毛。距は大きくて扁平。名称は花の色からではなく、花弁の先端が切れ込むようにへこんで“桜の花びら”を思わせることからというが、はっきりとへこんだものは少ない。
・ノジスミレ
人家の近くから山裾の向陽地に生育。花は中形の淡紫色~濃紫色。側弁は無毛。距は淡紅紫色~濃紫色。スミレと同一視されがちであるが、根は白色(スミレは褐色)である。
撮影年月日 | 平成27年12月13日 |
---|
撮影(西暦) | 2015年 |
---|
色調 | カラー |
---|
所蔵者 | 石川氏 |
---|
作業日 | 2021年10月24日 |
---|
参考文献 | 信州のスミレ p.18,26,31,32,34,36,39,42,45,54,58,71,80,86,164 |
---|
地区コード | 下諏訪町 |
---|
同じキーワードを持つ記事
ワダソウ解体図
ヨツバヒヨドリ解体図
ヨツバヒヨドリ・ヒヨドリバナ・サワヒヨドリ解体図
ユキワリソウ解体図
ヤマシャクヤク解体図
マルバスミレ解体図
マツムシソウ解体図
マツムシソウ果実散布
ホツツジ・ミヤマホツツジ解体図
フキノトウ解体図
フイリシハイスミレ解体図
ヒゴスミレ・エイザンスミレ解体図
ヒゲネワチガイソウ解体図
ハナイカダ解体図
バイケイソウ・コバイケイソウ解体図
ニリンソウ群落
ニガナの仲間
トキワハゼ解体図
ツルドクダミ・ヒヨドリジョウゴ
タンポポの仲間帰化植物
タムラソウ集約雄蕊
タニギキョウ解体図
センボンヤリ解体図
シラン解体図
シュンラン解体図
シャクヤクとアリ
サクラあれこれ
コバイケイソウ解体図
クリンユキフデ解体図
クガイソウ・ヒメトラノオ解体図
ギンラン・ササバギンラン解体図
キランソウ解体図
オサバグサ解体図
ウワズミザクラ解体図
イワガラミ・ツルアジサイ解体図2
イワガラミ・ツルアジサイ解体図1
イカリソウ解体図
アケボノスミレ解体図
アキカラマツ解体図
アオイスミレ解体図
オニシモツケ踊場湿原
コブシ・万治の石仏
トケイソウ
リュウノウギク
ユキノシタ
ミヤマニガイチゴ
ミヤマナルコユリ
ミヤマザクラ
ミツガシワ
ミゾソバ
マルバウツギ
マメザクラ
マツムシソウ
ボタンヅル
ヘラオモダカ
フデリンドウ
フジバカマ
フシグロ
フジウツギ
フキノトウ♀
ヒメウツギ
ハエドクソウ
ヌスビトハギ
ニセアカシア(ハリエンジュ)
ドクダミ
チョウセンゴミシ
タマアジサイ
セツブンソウ
セイヨウノコギリソウ
シデシャジン
サワギキョウ
コナギ
グンバイヅル
クリ
クサギ
キュウリグサ
キクザキイチゲ
カラマツソウ
カラハナソウ
カラスノエンドウ
カタクリ3
カスミザクラ
オオハナウド
エゾリンドウ
エイザンスミレ
アリアケスミレ
アカフタチツボミ
アカフタチツボスミレ
ヒメハギ