レポート 玄蕃山公園の銅鉱石と山砂鉄について

レポート 玄蕃山公園の銅鉱石と山砂鉄について

          
はじめに
 私は小学高学年のころから「石コロ」が好きで、野山を歩いては「小石」を持ち帰る癖がありまして、その癖が今でも続いています。我が家は庭も家の中も「石コロ」がゴロゴロしています。 今70歳になり本気で好きな「石コロ」と向き合っています。
 令和元年9月14日、真田の佐藤工房で砂鉄の製錬実験をしました。始めての体験ですが2㎜ほどの鉄球を検出しました。砂鉄から「玉鋼」が出来ることを男児は皆興味を持ちます。今回驚いたことは、「銅色をした鉱物」が出来たことです。


検出した鉱物はハンマーで叩くと潰れてしまいましたが、写真を撮っておきましたので、郷土地質研究家の山辺邦彦先生を訪ね、砂鉄の産するサンプルの分析をお願いしました。 今回のサンプルは東御市のアケボノゾウの地層からの産物です。この火山灰砂の成分と玄蕃山公園周辺の火砕流と同じ成分で、130万年前に烏帽子岳より古い火山のカサツブレ山からこの供給された物だそうです。この中に小豆色の岩石がたくさん含まれています。山辺先生は「赤銅鉱質安山岩」と命名してくださいました。どうやらここから自然銅が抽出したようです。
 東御市付近では大杭湖に火山灰が積もり水中で砂鉄が分離され、厚い部分は1メートルほどもありましたが、台風19号でほとんど流されてしまいました。
 玄蕃山公園周辺は火砕流ですから「凝灰角礫岩」として残っています。
 玄蕃山公園には「陣場塚古墳」がありまして、そこから直刀やらの鉄製品や銅製品が出土しております。 古代人は地元鉱山から鉄や銅を製錬した可能性が見え来ました。令和3年6月27日に、上田地球を楽しむ会主催で講演会&討論会を開きました。
 また、当会では含有する砂鉄から手持ち花火による溶解実験を積みあげて、将来の「玉鋼製鉄」を夢見ています。素人の実験ですから経験も知識もなく、失敗の積み上げから一歩一歩目標に近づけたいと思います。現在35回実験しています。

登録日:2020-07-15 投稿者:小太郎
ハッシュタグ
(キーワード)
    ライセンスこのライセンスは原作についてあなたに対するクレジットの表示を行う限り、あなたの作品をリミックスし、改変し、あなたの作品を使って新しい作品を作ることを許すものです。これはもっとも懐の広いライセンスです。ライセンスされた資料の流通・利用の最大化のためにお勧めしています。 表示(BY)
    投稿者小太郎
    管理番号1020
    カテゴリ名歴史文化スポット
    トップにもどる
    地図で見る
    情報を探す
    キーワード
      同じキーワードを持つ記事