端山貢明発言録(1998/10) 地方分権:個の権利を実現する社会システムの実現が焦眉の急

端山貢明発言録(1998/10) 地方分権:個の権利を実現する社会システムの実現が焦眉の急端山貢明発言録(1998/10) 地方分権:個の権利を実現する社会システムの実現が焦眉の急

【出典の番組情報】
ケーブルテレビ山形/トーク番組「今日とは違う、世界がある。」第12回(1998年10月放送)「地方分権PART 3」
詳しくは上記PDFファイルを参照のこと。

【解説】
 ケーブルテレビ山形(現ダイバーシティメディア)のトーク番組『今日とは違う、世界がある。』は、毎回、社会の課題をテーマに取り上げ社会のあり方を模索する番組として1997年9月にスタートして以来、毎月放送を重ね、延べ100回を超える長寿番組となった。
端山貢明(東北芸術工科大学教授、後に名誉教授)はレギュラーのコメンテーターとして第1回から第111回まで計111回番組に出演し、社会のあり方に対するコメンテートをし続けた。第12回「地方分権 PART 3」では、山形市市会議員6名がそれぞれが地方分権の考え方、山形市のあり方の提起を行い、端山が総括をコメンテートした。
 端山は、誰もが生まれながらにして持っている「個の存在(=生得)の権利」が地域社会を成立させる根源の権利であるとし、「地方/地域」(故郷)とは自分が住むところという意味だけではなく、「自分が成立することに十分である程度のものを受けること」、「その地域に自分が貢献できること」を条件とするとの原理の提起を行っている。その実現のためには社会を支える情報のインフラストラクチャーが大切になること、25万人の山形市が市民の自由な発想を具体化するには適正な規模であることを説いている。
 現在(2024年)はこの番組から既に四半世紀以上が経過し、社会は端山が提起した「個の存在の権利」の実現がされているかとの問いかけが必要であろう。国は「Society5.0」の実現目標が人々の「ウェルビーイング」であると提起している。読み替えれば個の権利が保障される社会、情報の自律分散的な受発信がなされる情報社会は「Society5.0」、個の権利の保障の実現は「ウェルビーイング」に対峙させる見方もできよう。
(文責:前川道博)

登録日:2024-03-21 投稿者:管理者
地区コード山形
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