2019/10/31、長野大学で私が担当する1年生の課題発見ゼミⅡ「Excellent上田」で、かつて蚕種製造の中心地だった上塩尻を訪れました。最初に訪れたのが藤本蚕業歴史館です。この建物は昭和初期、藤本蚕業の蚕種製造施設として建てられたものです。現在この建物の2階が文書・資料の保管所兼展示スペースとして使われています。
館内には1990年前半の上塩尻集落のミニチュア模型があります。上塩尻を俯瞰するのに役立ちます。
上塩尻の藤本は、代々当主が藤本善右衛門を名乗った蚕種製造家・佐藤本家を引き継いで明治期、企業となります。藤本蚕業歴史館には企業としての藤本蚕業の文書が多数残されているだけでなく、前身の佐藤本家の文書、資料も多数残されています。江戸期の藤本善右衛門保右が著した蚕書『蚕かひの学』の版木が残されています。版画印刷された書物は比較的小さく、文章が版木に彫られているだけでなく、極小のよみがなまでが彫り込まれています。彫り間違えず、精密に原版が作成されていることに学生たちは驚嘆していました。
地区コード | 上塩尻(塩尻地区) |
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管理番号 | 3054 |
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カテゴリ名 | 歴史文化スポット・記録 |
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