長野大学裏の恵みの森で観察できたニホンジカの痕跡です。
足跡:ニホンジカの足跡は二つの蹄が特徴です。ニホンカモシカも似た特徴を持ちますがニホンジカの方が一般的に幅が狭いとされています。
糞:足跡と同様にニホンカモシカと似た特徴を持ちますが、個数と縦横比からおおよそ正確に判別することが可能と考えられています。
参考文献
安藤正規、島村咲衣、後藤真希(2015)「形態的特徴からニホンジカおよびニホンカモシカの糞を判別する」『日本森林学会大会発表データベース』
角研ぎ跡:オスが木に自身のツノをこすりつける習性によるものです。縄張りを示すマーキングの意味やツノを立派に見せて繁殖に有利にするためなどとされています。
他にもニホンジカの食痕も観察できました。食痕とはニホンジカが高いところにある葉などを食べようとして、食べやすい高さになるように枝を折ってしまった跡です。植物の若木を折ったり、成長を妨げてしまいます。
ニホンジカは森林の芽吹きに影響を与えるだけでなく、農作物にも影響を与えています。シカは獣害の中で最も割合が高く、全国的に問題となっています。対策が講じられてはいますが、なかなか難しい課題であると感じます。
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