この神社は独鈷山の麓にある神社で、独鈷山の山岳信仰から生まれたとされている。境内は木々に囲まれており、外界と隔てられたような神秘的な印象を受けた。
伝承の内容
昔、この神社に彫られている彫刻の竜が、夜に御神木で遊んでいたそうだ。そのうちにその木の枝が折れて枯れそうになってしまい、村人たちは困っていた。そこで、その竜を掘った人に頼んで、目玉を取ってしまった。その後のある夏に大夕立が起き、御神木に雷が落ちて煙が上がり、折れてしまった。村人たちは、竜の目玉を取らなければ、竜が雨を降らせて御神木の火を消してくれたのにと後悔したそうだ。
実際に前山塩野神社に行ってみると、御神木には柵と屋根がついており、この伝承の出来事以降、大切に守られてきたのかなと感じた。竜が雨を降らせてくれるというような記載があるため、竜が天候を操ることを信じていたことが分かるが、雨の少ない塩田平で雨を降らせてくれる竜をどうして痛ぶったのか疑問に思った。むしろ、この竜の目玉が無くなったから、雨が少ない地域になり変わってしまった可能性は無いかなとも思った。私は、この伝承は、次に同じように竜が見られたら、大切にするように後世に伝えるためのものであると感じた。
参考文献
上田市塩田文化財研究所『信州の鎌倉 塩田平の民話』(信毎書籍出版センター 1993)
地区コード | 上田市 |
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投稿者 | hotate |
管理番号 | 10 |
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カテゴリ名 | 歴史文化スポット |
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