上田工業の歴史

①蚕のまち上田
江戸時代の末期から昭和にかけて、長野県経済は蚕糸業に支えられていた。上田はそんな長野県中でもいわゆる「蚕都」として名をはせていた。その要因としては、扇状地や河岸段丘の発達により桑の栽培適地であったこと。また、雨が少なく乾燥した気候が蚕の飼育に適していたこと。そして全国にさきがけて開校された、小県蚕業学校(現在の上田東高校)や上田蚕糸専門学校(現在の信大繊維学部)などによる蚕業教育が充実していたことが挙げられる。

②精密機械工業へのシフト
長野県が戦前から養蚕・製糸業に代えて精密機械工業へと産業育成の重点をうつし、かつ終戦後の1960年代には高度経済成長で商工業が発展したこともあり、上田の蚕糸業(養蚕、蚕種、製糸)も例外なく衰退を迎えた。しかし蚕糸業で培われた技術的基盤が機械金属工業に受け継がれたこともあり、現在では輸送関連機器や精密電気機器などを中心とする製造業が地域経済を牽引している。上田地域、丸子地域には高度な技術を有する企業の集積が見られるようになった。

(所感)
時代の変遷とともに衰退した産業をそのまま過去の遺物にするのではなく、新たな産業の基盤としようという動きは、とても合理的で良い方針だったと思った。


[参考資料]
上田ってどんなところ?-上田市ホームページ(https://www.city.ueda.nagano.jp/soshiki/uedapr/5606.html) 上田市ホームページ 上田市 上田市長 土屋 陽一 2022/01/12参照

信州の歴史 近現代/長野県教育委員会(https://www.pref.nagano.lg.jp/kyoiku/bunsho/bunka/rekishi/rekishi/gendai.html) 長野県公式ホームページ Nagano Prefectural Government 長野県教育委員会 長野県教育委員会教育長 原山 隆一 2022/01/12参照

蚕種業の歴史-上田蚕業株式会社(https://ueda-sanshu.com/history/) 上田蚕業株式会社 
上田蚕業株式会社 代表取締役社長  宮本 奉三 2022/01/12参照

登録日:2022-01-25 投稿者:To go
地区コード上田地域(上田市)
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    カテゴリ名2021信州上田学A&Bテキスト
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