前川ゼミレポート

私は、なぜ上田氏は真田氏のPRに固執するかについて疑問を持ったため調べることにした。というのも、上田市には別所温泉近辺にたくさんの歴史的建造物があり、「信州の鎌倉」という別名まで付けられるほどのだからだ。そして「別所温泉」という名前自体は全国的にもある程度知られている。まったくの無名の観光地をアピールするわけではないのになぜここを差し置いて真田氏に固執するのだろうか。

真田氏に固執する理由として思いついたのが歴史好きに対するアピールの強さだ。二度にわたる上田の戦い・大阪の陣で有名な真田幸村にゆかりのある地(真田村)であることから、上田城や真田氏についてアピールできる。だが、この真田氏についてもやや疑問がある。一般人に「武将の真田」と言って思い浮かべるのは真田幸村だろう。この真田幸村、確かに本拠地はどこかと言われれば上田城といえるが、この城を築いたのは父の昌幸である。さらに、真田氏の本来のゆかりの地というのは上田城から少し離れた真田村付近だ。このことから真にアピールすべきなのは幸村というよりは「昌幸・幸村親子」であると考える。幸村の活躍も有名だが、父昌幸は二度の上田の戦いはどちらも数の上で劣勢であったにもかかわらずどちらでも敵を退けたほどの戦の天才なので充分アピールできるはずである。

私は真田氏以外にも別所温泉についてもアピールすべきだと思っている。歴史に興味がある人には、真田氏以外にも平安～鎌倉にかけて栄えた別所温泉近辺の仏教建築などはかなり価値のあるもののはずだ。さらに、特別な属性はないものの、温泉地というのはそれだけでもアピールポイントになりうる。

しかし、最終的には別所温泉も絡めてアピールすべきとは思うが、現時点ではそもそも真田氏のアピールすら足りていないと思う。真田幸村という名前は大河ドラマの影響もあってかなり知られているが、その本拠地が上田であるという事実はおそらくほとんど知られていないだろう。そういう点で、まだまだ「上田市」と真田氏の関係性においてのアピールは足りていないといえる。

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投稿者	しゅう