突然ですが、皆さんは銭湯に行ったことはありますか?
銭湯というと、富士山の壁画が描かれた、東京の大きな下町銭湯を思い浮かべる人が多いと思います。ここでいう銭湯とは、法律で定められた一般公衆浴場のことです。
ここ上田市にも、地域に根付いた街のお風呂屋さん、銭湯が2軒あります。今回は、日の出町(常田3丁目)の「宮桜の湯(みやざくらのゆ)」さんをご紹介します。
宮桜の湯さんは、イオンスタイル上田や信州大学繊維学部の近くにあります。イオンの前の「信大繊維学部入口」交差点から信大正門の方へ進み、道なりに行けば右手に看板が見えてきます。玄関の「わ」の看板と薪のいい香りは営業中の証。ちなみに夏と冬で暖簾が違うんです。水色地に花火の絵柄が牛乳石鹸制作の2005年夏バージョンの暖簾、紺地に図形が描かれているのが同じく牛乳石鹸制作の2001年冬の暖簾です。そんな暖簾をくぐって、さっそく入ってみましょう。
入るとまず靴を脱ぐスペースがあります。見上げれば大きなだるまと招き猫がお出迎え。靴箱に靴を入れたら、サッシのドアを開けて中へ。入ると番台があり、ここで料金を支払います。脱衣所で服を脱ぎ、さっそく入浴です。浴室は広く、奥に2つ浴槽があります。両脇にはシャワーとカランがあり、椅子と桶を浴室脇から持ってきて身体を洗います。身体を洗い終えたら、待ちに待ったお風呂へ...
温度は44℃ほど、家庭の風呂よりは少し熱めですが、これがとっても気持ちいいんです。番台の女将さんは「薪で沸かしてるから肌当たりも柔らかくていいでしょ!熱いお湯はお肌にも良くて、アユ釣りの時期になると釣り終わりのお客さんも来てくれるのよ~」とおっしゃいます。湯の吐水口から流れ続けるお湯を見ながらゆったり浸かっていると、時間を忘れますね。
お風呂からあがると、コーヒー牛乳が飲みたくなりませんか?もちろんこの銭湯にもありますよ。他にもお茶や缶ジュースなど沢山用意があります。脱衣場の椅子に座りながら、おいしく爽快な気分になれますね。
帰りには「おやすみなさい、気をつけてね~」と優しく送り出してくれます。薪沸かしなので身体の芯までぽかぽか。寒い季節でも冷めないところが、やみつきになっちゃいますね。
ちなみに宮桜の湯さんは、建物は新しめですが実は創業から100年以上の老舗銭湯さんです。信大近くですが学生のお客さんは少ないそう。22時までの営業もありがたいですね、仕事終わりにもゆっくり入ることが出来ますよ!
いかがでしょう。たまにはこういう体験もしてみませんか?
長野県の銭湯入浴料金は、一律大人440円です(2024年4月より、大人500円に改訂されました)。宮桜の湯さんの営業時間は15:00~22:00、毎週月曜日が定休日です。宮桜の湯さんの駐車場は建物裏に多くあります。入口が少し見つけづらいので、車で来られる方は気をつけてくださいね。大事なことを言い忘れていました、銭湯は備え付けのシャンプーやボディーソープ、タオル等はありませんので、持ってくる必要があります(宮桜の湯さんは手ぶらで入れるセットも200円で販売しています!ぜひどうぞ)。
2回続けて上田市の銭湯について紹介しました。次からは、上田市街地の銭湯の変遷について、歴史的資料に基づきながら学術的に見ていきましょう。上田市の銭湯は、毎月26日(2:ふ 6:ろ の日)には無料開放されています!まずはこの日に、身近な銭湯に行ってみよう!
●コラム 「わ」と「ぬ」
お風呂屋さんの入口に、「わ」と書いた看板があります。また、あるとき見ると「ぬ」になっています。これは何でしょう?
実は、「わ」であれば、お湯が「沸いた」の「わ」なんです。つまり、営業中の証。反対に「ぬ」は、お湯を「抜いた」の「ぬ」なんですね。つまり、営業時間外のことです。これは東京銭湯に顕著に見られる特徴なんですよ。「わ板」「ぬ板」なんて言われていて、言葉遊びが面白いですね。
(銭湯内部、脱衣場・浴室の撮影は、すべて許可を得ておこなっています。脱衣場での携帯・スマートフォンの無断使用は禁じられています。ルールを守って、みんなで楽しく利用しましょう。)
地区コード | 上田地域(上田市) |
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管理番号 | 2 |
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カテゴリ名 | 地域めぐり・まちあるき |
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