上田小県近現代史研究会

第12号『 長野県上田点字図書館のあゆみ ―全国最初の公立点字図書館― 』

第12号『 長野県上田点字図書館のあゆみ ―全国最初の公立点字図書館― 』

小平千文・山岸周作共著 2005年6月21日発刊・発売

第12号は公立としては全国最初に設立された長野県上田点字図書館について、3つのことを中心に見ました。

1つは、開館から50年を迎えた点字図書館設立前史の検証です。従来は1900年1月に設立された上田慈善会が点字図書館設立の出発点であるとされてきました。しかし、上田慈善会は視覚障害者教育機関ではなく、1889年頃金子直躬を中心に運営された「浄念寺盲人講習会」という視覚障害者機関こそが現在の点字図書館の出発点であることを明らかにしました。

2つは、県的レベルの施設を、戦前においては蚕糸業の繁栄、戦後においては一転して財政赤字に転落した市政の中でとられた福祉行政重視の政策によって、上田市一市が設立させた歴史を浮き彫りにしました。
3つは、国内外から高い信頼を得てきた長野県上田点字図書館が築き上げられる過程を献身的に努力された人々の姿勢や諸施策を通してみました。

財政危機故で事業が縮小されないよう、行政にも晴眼者にも理解を求めています。

登録日:2020-05-30 投稿者:上田小県近現代史研究会
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