第19・20号『蚕都上田を見て歩こう』千曲川右岸の施設・建物編/千曲川左岸の施設・建物編
標題のように「蚕都上田を見て歩く」をテーマに、蚕都上田が今日に残して、今でも見て歩ける施設・建物を研究しました。
今まで既に知られているもの、例えば笠原製糸の繭倉や信州大学繊維学部の講堂・上田蚕種株式会社の事務棟なども含めるけれど、今まであまり注目されていなかった建物を探すという視点で、会員がそれぞれ地域を分担して調査しました。それが「蚕室造りの家」でした。
塩尻地区の蚕室造りの家は有名ですが、そのほかの地区にどの位残っているかを調査して、驚くべき数字になりました。千曲川右岸だけで676戸、左岸では何と1521戸もあったのです。そこで、急遽、右岸編と左岸編の2分冊を発行することにしました。
蚕室を改めて調べてみると、建築上からも素晴らしい建物であることが分かりました。また、時代によって建築様式が変わることも分かりました。上田小県地方では、「気抜き」「越屋根」と呼ばれる構造が特徴的です。現在残っている家のうち、幾つかは文化財として指定されることになるだろうと確信できます。「蚕都上田」が生んだ富は未だに蚕室造りの家として健在なのです。
皆様もこのブックレットを持参して、「蚕都上田めぐり」をして見ませんか?